いきなりですが、私の周りには
自分で張った伏線を、自分でしっかり回収していくやつ
がいます。
それはそれは見事なものですから、今日はその一部を紹介したいと思います。
その人は、家の中で包丁を使いません。
理由は「刃物は危ない」からだそうです。
本人曰はく「包丁なんか持ったら、手切るやん」
そんなに刃物を恐れるやつが、アウトドアに行くからといって欲したものが
ナイフ
みなさん、ご存知でしょうか?
ナイフは立派な刃物です。
そして、アウトドアでは何があるか分からないから「救急箱」も必要なんだそうです。
市販のセットではなく、自分で必要そうなものを買って詰め合わせるという念の入れよう。
(どうやら相当な心配性のようだ)
そして、みんなで一泊二日で遊びに行く日が来ました。
その人は、アウトドアに出かける道中、変わった看板を発見し
「店の前のあの看板!【駐車禁止】って書いてあるんかと思ったら、【肛門(痔)日帰り手術行います!】って書いてた!!」
何となく目にした看板さえも楽しかったらしく、機嫌よく運転をしていました。
そして、その人は目的地について、本来予定になかった「焚火」なるものに興味を持ったらしい。
(なぜ、世の男は焚火が好きなのか、私にとっては永遠の謎)
男衆は、食事の準備を進める女性陣とは関係ないところで焚火に火をつけるべく、寄ってたかって奮闘していました。
事件はそのとき起こりました。
「指、切った〜!!!」
え?
その人の手から、こっちが引くほど血が滴っている・・・( ゚Д゚)
「え・・・・それどうしたん?」と聞くと
「ナイフで、薪を切ろうとしたら間違って手切ってん・・・」
(え?何でなん?薪は斧で割るものであって、ナイフで切れるわけないやん!)
内心で激しくツッコミつつ、どうしたものか・・・。
あ! そういえば救急セットあるやん!!!
急いで、その人が事前に用意していた救急セットを開けると、すべて必要なものがそろっている。
(すごいやん、完璧やん☆)
でも、あまりに出血が止まらないので、ガーゼとかが足りなくなってきた・・・
「これやったら、足りへんな〜」
とポロっと呟くと
「大丈夫、まだ車の中にセットあるから」
(え?まだあるん? すごいな、その念の入れよう!)
その後、何とか血は止まったように見えたものの、翌日になってもじんわり出血しているため、チェックアウト後に病院を探すことに。
休日でもやっていて、外科も面倒を見てくれる病院。
グーグル先生で検索し、到着した先にあった看板に
【肛門(痔)日帰り手術行います!】
という文字が・・・・。
そう、行き道でみた病院でお世話になったのです。
指のケガは4針縫うだけですみました。
刃物は「手を切る」から使えないと言っていたやつが、アウトドアに行く時だけナイフを持って、宣言通りに手を切って、「何があるか分からないから」と用意した救急セット(しかも2個!!)でしっかり手当てをし、行き道で気になった病院に帰り道で世話になる。
完璧に自分で伏線を張って、丁寧に回収をしていった・・・・
「その人」というのは、何を隠そう私の配偶者なのです。
そして「その人」は
「次は、ナイフでも手が切れへん手袋を用意せないかんな!」
「あと、救急セットは役に立つから、装備を充実させないかんな!」
と、宣っているのです。
(怖っ!!)
次はいったい、どんな大怪我をしたいんやろ・・・・。